全力疾走日記

喪女でオタクで腐女子というトリプルコンボを決めた女が感想とか日々のあれこれをかくよ

BL漫画爆買いしたから感想書く

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猛烈にBLが読みたい時期って、ない?

全身がBL求めていて、ウケるって文字に受け!?と反応しちゃうほど脳のBL受容器がバグってる時期あるよね〜!(ないよね〜!)

 

参考程度に私の好みのBL・耽美作品書いておこうと思う。

【殿堂入り】

残酷な神が支配する(萩尾望都)、清閑寺シリーズ(和泉桂)、同級生(中村明日美子)、美少年・美剣士(小野塚カホリ)、木原音瀬作品

【すき】

500年の営み(山中ヒコ)、どこにもない国(草間さかえ)、蟷螂の檻(彩景でりこ)、おげれつたなか作品、犬飼のの作品

 

全部読んでる人はわかると思うけど、わりと執着がすきです。全部おすすめ。

 

※レビューではないので感想部分はストーリーのネタバレしてます※

※濡れ場に言及してるので小さな子は読まないでね※

 

  •  フェイクファー
  • 仇椿ゆがみて歯車
  • あおに鳴く
  • ラムスプリンガの情景

 

 

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8割森川智之についてのズートピア感想

私は声優の森川智之さんが大好きです。最近もチャーリーモルデカイやSHERLOCKの吹き替えでビール飲みながらにやけ面してたくらいには好きです。もちろん森川さんの主催してるイベント、「おまえらのためだろ!」もDVD持ってます。ブログの49歳の自撮りも欠かさずチェックしてるしラジオもたまにやってるテレビ出演も見てる。

でも言っておくけど、あくまで森川智之さん本人じゃなくて森川智之の声帯が好きなんで、か、勘違いしないでよねっ///(謎ツンデレ)

 

ところでこのブログ読んでいる方が森川智之をご存知ないかもしれないので、簡単に説明すると、

1声優

2トムクルーズとかの吹き替えをやっている

3BLの帝王と呼ばれている

4肉が好きでよく職質される

 こんなかんじ?

Wikipediaの方が詳しいのでWikipediaのURL張っておきますね!ご興味ある方は是非森川智之を、森川智之をよろしくお願いします。(アクセルワンの広報ではない)

森川智之 - Wikipedia

ameblo.jp

そしてこれが森川智之オフィシャルブログだ!トップ画像のご本人の風格にしびれるぜ!

 

ズートピア感想本題に入る前に森川智之と私の遍歴について語らせて下さい。誰も聞きたかないだろうが、ここは私のブログだ!!!よって勝手に語る!適宜読み飛ばしてほしい!

 

森川智之と私

森川智之の声帯と私の出会いは私が小学生の頃でした。私はその頃からすでにアニメ大好きなオタクでしたが、声優という職業については詳しくなかったんですよね。キャラが勝手に喋ってるという感覚でした。

そう、私は運命の出会いをした―――

 

そのキャラクターの名前はウェラー郷コンラート。26代魔王ツェツィーリエの次男。眞魔国の王子で主人公ユーリの名付け親。そしてCV森川智之。

今日からマのつく自由業!シリーズを知らない方はなんのこっちゃってかんじでしょうけど、とにかくCV森川智之の爽やかイケメンだということを理解して頂ければOKです。

 

甘いマスク、爽やかな性格、そして優しい性格の裏に隠された暗い過去。

惚れないわけないやろ!!!!????

だって女は後ろ暗い過去アリの男に惹かれるものじゃん?過去に傷つく美青年っていいよね。幼児だった私は惚れてしまったんだよ…完全にな…。幼女も巷の女も惚れさせるウェラー郷コンラートどんだけ罪深いの?

主人公の名前はユーリっていうんですけど、「ユーリ」って言うときの森川智之の優しい声がやばい。私の名前かすりもしてないのに「ユーリ」って呼ばれるだけで「なーに」って答えちゃう。こだまでしょうか?いいえ喪女です。

月刊ASUKAの付録ウェラー郷コンラートのnightnightっていうお休み囁きCDがあったんですけどこれもう最高ですよ!森川智之が敬語で優しく寝かしつけてくれる!!!思わず赤ん坊返りして「オンギャーーパパーーー!」とウェラー卿コンラートfeat.森川智之に慈愛をありがとうコールを送ってしまう。お休み囁きCDなのに興奮しすぎて寝れない!

田舎者系の森川智之を求めているあなたには羊でお休みシリーズの田子作をオススメします。これも面白すぎて眠れないんですけど。訛りで羊を数えてくれます。そして最後はやっぱり興奮して眠れません。

 

ウェラー郷インパクトはものすごくて、森川智之って存在を認知したのでした。そこから彩雲国とかガラスの仮面(平成版)とかテイルズのダオス、FFのセフィロスを経て乙女ゲームというものを知り囁き系CDに傾倒していった。とにかく森川智之の声が本当に好きでMDに入れて何度も何度も通学のとき聞き返していた。ニコニコ動画で森川智之が喋ってるだけの動画を何度も見返していた。

 

最近の囁きCDはすごいんですよ。

なにがすごいっていうとね、立体音響っていって、自分のすぐ近くにいたり、離れたりリアルな距離感を感じられるようになっているんですよね。後ろにいたかと思うとフッと近づいてきたりすごい声がウロウロするんですよ。初め聞いたときは美声の蚊かよって思った。

ところで、私の友人に音フェチの子がいるんですけど、元々乙女系とか全く興味の無いギャルゲーとか少年漫画が好きな子で。その子に初めて立体音響の乙女系囁きCDを聞かせたら、声優が近づいてボソボソと話すところで持っていた書類を落としてガクガクッーと腰を抜かしてて漫画みたいで笑いました。やべえ…少コミ(私が中学生の頃に流行ったちょっとエッチな漫画が載ってる雑誌)の「そんな声出しちゃイヤ!」の主人公でもそんな感度のいい反応しなかったぞ…簡単に言うと声優の主人公がイケメンイケボ声優のヒーローにイケボで囁かれながらエッチなお仕置きされちゃう漫画なんですけど、それですら背筋がゾクゾクとしてるだけだったのに、本当に腰抜かしてフワァァア~みたいな声出してる人初めて見ました。事実は漫画より奇なり。それから彼女は音フェチになりましたとさ、めでたしめでたし。ちなみに両耳二穴責めがお気に入りらしいです。そんな友人の性癖情報別に知りたくなかった。

 

そんな声だしちゃイヤ!(1) (フラワーコミックス)

そんな声だしちゃイヤ!(1) (フラワーコミックス)

 

 知る人ぞ知るそんな声だしちゃイヤ!はこれ。

 

 

帝王とBLと私 

 森川智之といえば二つ名が攻めの帝王と言うほどBL作品に出演されているんですよ。私はBLが大嫌いだったのですが、紆余曲折あって高校にはBLアレルギーが治りつつあったので片っ端から森川智之出演のBLCDを聞きまくりました。

聞くときは命がけですからね。森川智之のエエ声と親に見つかりそうな二重のドキドキでどうにかなってしまいそうでした。こういうのなんていうの?吊り橋効果?

 

そのときの状況を例えるとこういうかんじですよ。↓

 

攻めの森川智之「フフ…ほら、ここがいいんだろう…?」

私「ギャアーーーーーーーー!!!!」

受け「アッ…そこは…駄目……」

攻めの森川智之「そんなに可愛い声を出して…いけない子だ」

私「ヒイイイイイーーーイケナイコォーーー!!!」

受け「も、もうイッちゃうよぉ……っ」

私「ダンッダンッダンッダンッ(机にヘッドバッキンして逝ってる音)」

いけないのはお前のヴォイスだ!!!!

 上記の奇声は興奮しながらなるべくサイレントで騒ぐという腐女子の高等テクニックでお送りしています。

 

結局秘密のバラ園趣味は見つかってしまったんですけどね。

友達から借りたCDをダビングしてるときにトイレに席を外して帰ってきたら、父が受けの神谷さんが喘ぎ狂ってるところを聞いてて真っ青になった私に振り向きざま「喪女……これ、エッチなCDじゃないか……」っていったの腐女子人生の中でワースト3に入る黒歴史です。エッチなCDて。そうだけどさ。

 

それから大人になってからは自由にお金が使えるようになったので、森川智之の出演してるアプリゲーは必ずプレイして吹き替えもなるべく見ています。

 

 ズートピアと森川智之と私

で、肝心のズートピアの感想ですが。

森川智之がヤバイ、最高と評判だったので「どれどれどんな森川智之かな~?ていうか森川智之が最高なのはいつものことじゃろがい!!!」とプリプリしながら見に行きました。

 

森川智之は周知の事実以上に最高だった―――

 

かわいい森川智之だった。最近チャーリー・モルデカイとかSHERLOCKとかブロークバックマウンテンとかの低めな森川智之をきいていたので、新鮮味がある。チャーリー・モルデカイは私の好きなイケメンボイスで、SHERLOCKはちょっともさっとしたおじさんボイスで、ブロークバックマウンテンは田舎くさいもっさりした喋りでどれも違うんですけど、ニックは高めというか、かわいい声でした。

肉食動物と草食動物の対立はアメリカの人種問題を示唆してるんだろうなって思いました。ズートピアってアメリカの縮図なんだろうなあと思ったり。そういう真面目な感想は他のブログが詳しく考察してると思うので割愛して、私は女オタクらしくひたすら森川智之のよさとニックとジュディの関係性の可愛さについて語ろうと思います。

ジュディはよっぽどニックに初回騙されたのを根に持ってるのか、ワードを気に入ったのか「私、詐欺師だから」という言葉を頻繁に言います。このセリフをいいつつニックを振り回したり、事件の黒幕に印籠を見せるのかっこいいですよね。ぶっちゃけ本編ではジュディの方が食えない女になってたよ。

怖がりなニックかわいいですね!ここぞというときにジュディに先に行ってよと男気をいまいち見せられないニックへたれかわいい。最初は強制的に捜査に協力させられてやる気がなかったのにクビになりそうだったジュディを庇って上司を言いくるめたところは信頼関係が生まれたのを感じて萌えにやけていました。

ジュディがニックに涙ながらに「許してもらえるとは思わないけどまた協力してほしいの…私はマヌケなウサギ…」って言った後のニックの「仕方ない子だね、おいで(急にいい声)」ってセリフ本当に好きです。それはずるいだろ森川智之……(ゲンドウポーズ)

いや、だって「ごめんねごめんね;;;」っていってとんでもない慈愛に満ちたいい声で「仕方がない子だね、おいで」っていわれたらどうします?私だったら「しゅ、しゅきーーー❤❤❤」って叫んで剛速球で彼の胸に張り付きますね。高速道路の車に向かってくる羽虫みたいな感じで。

ニックも差別的な内容のスピーチにはムカッとしたんだろうけど、やっぱり喧嘩別れしたことを後悔していた部分もあったと思うんですよ。泣いて許しを請うジュディに子供をあやすようにいうところにニックの優しさを感じた。ニック聖母かよ。ジュディも無意識の差別を悔い改めて再び理想に向かって走るって言うのがよかった。

その後の「よしよしいい子だ」ってセリフのところ、私は完全にメスの顔になってたと思う。普段ろくすっぽ出さない女性ホルモンをここぞとばかりに放出した。あのよしよしいい子だっていうセリフだけ来場者限定特典とかにしてmp3にして配布してくれませんかね???(アニメ映画脳)

あんなにもかわいさとニヒルさを押し出しながらここぞというときには女子をときめかせる演技が森川智之以外にできるだろうか?知り合いのリア充もキツネを恋愛対象と見る日がくるとは思わなかったと語っていた。勿論森川智之一人の力だとは言わないけど、女子にときめきを与える一因になってるのではないだろうか。

 

総評

「わーい森川智之!」

「森川智之……」

「森川智之;;;;;」

「森川智之(合掌)」

「森川智之(涅槃)」

 

ズートピアは退屈な時間がないのがすごいな~と思います。はじめは連続行方不明者の捜索だったのが、ズートピアの共存を脅かす大きな事件につながっていって、調査を進めるうちに真の黒幕を知るって流れが無駄がなくてとてもきれいだったと思います。途中途中でニックとジュディの微笑ましいやりとりやら、ナマケモノやネズミのマフィアの笑いどころを入れてきたり、森川智之だけがこの映画の魅力ではないと森川智之目当てでいった私が言い切ります。

見るか見ないかで迷ってたら絶対見たほうがいい、そんな映画でした。

クイズのおっさんがBLだった【世にも奇妙な物語’16春の特別編感想】

タイトルで殆ど語っているんですけど、一昨日放送された「世にも奇妙な物語’16春の特別編」の感想を書いていきたいと思います。

 

美人税

美人が得をしているので、美人に税金を課しましょうという政策が施行された世界の話。主演の佐々木希がとにかくかわいかった。怒った顔もかわいい。美人とおだてられて調子乗っててもかわいい。佐々木希ってキャスティングが神だった。ぶっちゃけ演技は結構棒読みだったけど、かわいいからどうでもよかった。佐々木希よ、飯ならいつでも奢ってやるからな。

私の中の日本三大美人は佐々木希堀北真希新垣結衣(ローラも好きだけどハーフなので除外)なのでこりゃ美人税とられても仕方ないね!って思った。

途中で美人税を脱税するために佐々木希バカボンのパパとか田子作みたいなメイクをするんですけど、佐々木希の天使のような顔面にそんな落書きするなんてむごすぎてちょっぴり泣きました。

 最後に大切なのは外見じゃなくて美しい心という展開になって、ま~~たそういうきれい事かよ!?人間ほぼ見た目だろ!って唾はきながら見てたんですけど、佐々木希が出所したら、美人の定義が変わっていたというオチで溜飲を下げた。

心も美しくといっても、自分が美人ではない世界には耐えられないっていうプライドの高さが出ている皮肉にも笑った。

Twitterで美人税あるならイケメン税もなきゃ不平等じゃない?って意見を見かけたけど、多分イケメンは男だからそれなりに奢らなきゃいけないっていう場面があるからだと思う。ゲスパーですけど、美人は奢られとかもしょっちゅうあるんじゃないかな。女に奢らせるなんて…っていう雰囲気があるところにはありますよね。収入が女性の方が低かった頃の名残なんでしょうか。

リア充の話によると、男友達でも奢ってくれる人結構いるらしい。私は割り勘しかしたことがないので正直羨ましい。でも、男だから奢らなきゃいけないっていうのなんだか可哀相だから私だったら遠慮してしまうかもしれない。(モテそうなことを言ってみる)

 

夢みる機械

諸星大二郎原作らしい。諸星大二郎妖怪ハンターの生命の木が好きで、民話伝承系のイメージが強かったのですが、SFホラーもかける作家だったんですね。SFホラー大好きなので、雰囲気好きでした。

偶然から母親が実はロボットだと知ってしまった主人公。毎日機械のように繰り返される人々に違和感を抱きはじめ、ユートピア配給会社がロボットと人を入れ替えていたというあらすじ。

ぶっちゃけ夢見る機械っていうタイトルの時点でロボットが成り代わっている人々はどこかでコールドスリープかなにかしてるんだろうなっていう先読みができてしまうので、タイトルがネタバレでした。

主人公は最後まで夢は自分で現実で叶えなければ意味が無い、夢の世界に逃げるなんて間違っているというスタンスで、ユートピアの機械を破壊しますが、いい夢を見ていた恋人に「どうして起こしたの」と非難されて逃亡。外に出てみれば、自分以外の全ての人間が停止していた。というバットエンドでした。

主演の窪田くんの叫び演技がすごいよかったです。藤原竜也に負けず劣らず叫んでました(笑)ユートピアに見せられた幸せで残酷な夢のところで希望満ちあふれる顔から絶望へと変わっていくところとか。

でも、結構ユートピア財団セキュリティーガバガバなんだな、とか、機械も予算の問題なのかちゃっちかったのでそこら辺が残念でした。

ロボットがめちゃくちゃ惰弱だし、一定の行動しかできないっていう人間の代用品としてはちゃっちすぎないか?と思ったのですが、ロボットみたいに規律できっちり統制されている日本社会を揶揄したかったのかな?意思が噛み合わなくても機会同士だったら仕事はできるの?

ロボットが意志を持って人間に成り代わって支配する世界だったら面白かったのに…と思ったけどロボットはどこまでも「部品」的な方が不気味さがでるのかなーと考えたり。

お金は有志が出してくれてます!と言ってたけど、一般人が次々とユートピア化してくにつれて、お金が機能しない世界になってったのかなーと思いました。だから、あれだけロボットを作っても財団は成り立ってる。労働力はプログラム通りに動くロボットでお金必要ないし。

しかし、それならばどこかにロボットを製造する科学者がいるのか?

なんかツッコミどころが結構ある話でした。

 

通いの軍隊

                           _,====ミミミヽ、
                         ,,==≡ミヽミヾミミミ、ヾ、
                       _=≡≡三ミミミ ミミヾ、ソ)),,》  .
                     彡彡二二三≡ミ-_ ミミ|ノノj )||ヽ, )、
                 __,,,,,,,,,/彡二二二    ,- __ミ|/ノ ノノノノ) ||
                -=二ミミミミ----==--'彡 ∠ミミ_ソノノノノ ノ
                  //>=''"二二=-'"_/   ノ''''')λ彡/
        ,,/ ̄''l       彡/-'''"" ̄-=彡彡/ ,,-''",,,,,,,ノ .彡''"
       (,  ,--(      彡 ,,-- ===彡彡彡"_,-_   ヽ Υ
       ヾ-( r'''''\    //=二二''''''彡ソ ̄ ∠__\ .\ソ  .|
         \;;;;  \   Ζ彡≡彡-'''',r-、>   l_"t。ミ\ノ,,r-v   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           \;;;;  \  彡""彡彡-//ヽ" ''''''"" ̄'''""(エア/  /
            \;;  \'''''')彡ヽ// | (tv   /|  , r_>'|  <一体みんな
             \;;;  \'"  \ ,,"''-,,ノ,r-", /  r'''-, .j   \何と戦っているんだ
               \;;;  \ /,,>--'''二"''' r-|   二'" /  __  \______
                \;;r'""彡_l:::::::::::::::::::::: /./_   " / ̄ ̄"===-,
                  )''//rl_--::::::::::::::::/:/ヽ"'=--":

 

見てるときこの状態だった

 

サラリーマンが軍人になってニューイバラキと午前9時から午後5時の間戦争をしているという世界の話なのですが…。

そもそも、作中全く触れられませんでしたが、ニューイバラキは茨城県から独立した国なんでしょうかね?全国で戦国時代みたいなことになっているのでしょうか。

元々サラリーマンなので、主人公含め皆戦争の実感なく人を撃ったり、罠にかけた敵と記念撮影したり緊張感がなく、残酷に感じました。

最後のこのこと奥さんが最前線にピクニック気分で来ていたのも、一般人は戦争という実感がなく、他人事だと思っている現れなんだなと思いました。奥さんは死んでしまうし、きっと西島秀俊もあのあと死んでしまうんだろうな~というオチでした。

 

まあ、戦争関係ないし……とか、どこかでテロが起きていても他人事っていうのは私自身そうだから、偉そうに言えないんだけどね。

伊勢志摩サミットのときに厳戒態勢だったのも物々しいなーってドラマ見てる感覚だったもん。

 

クイズのおっさん

 さあ、本題のクイズのおっさん。これはうだつの上がらないサラリーマンの主人公が、テレビのクイズ王になり、その副賞としてクイズ一年分を貰います。すると、突然クイズを出題し続けるおっさんが家に押しかけてきます。クイズのおっさんは主人公が拒否しても拒否しても寒空の中凍えてまでクイズを出題し続けます。主人公はその健気さに心打たれて、奇妙な共同生活が始まります。

クイズおじさんは基本的にクイズを出題することでしかコミュニケーションがとれません。つまり、答えがわかるクイズ王である主人公としかコミュニケーションが出来ないんですね!なんて不器用なんだ!萌える!!

お風呂に一緒に入ったり、寝る前にクイズでいちゃいちゃしたり(なにを言っているかわからないかもしれないがとにかくいちゃいちゃしていた)もう完全に新婚状態だった。

ところが、蜜月はそう長く続かず、主人公は仕事の業績がふるわず、ヤケになり、クイズを捨てようとする。クイズおじさんはそれを止めようとするが、主人公はクイズおじさんに八つ当たり。クイズおじさんはそんな主人を一喝する。

第3515問!「18世紀の英国作家オリバー・ゴールドスミスの名言『我々の最大の名言は倒れない事ではない』に続く言葉は?」

答えは「倒れても倒れても立ち上がることである」

 

ぶ、不器用すぎるやろおっさ~ん;;;

 

主人公はこの言葉に救われます。(クイズだけど)

しかし、不幸は続き、仄かな恋心を抱いていた肉屋の女性にぼったくりバーで百万ぼったくられ、しかもバックのヤクザにボコボコにされます。

場面変わってクイズのおじさんは普段の時間にかえってこない主人公を心配しつつ待ちます。その姿は忠犬ハチ公さながら。忠犬クイズおじさん。ここは

主人公がもうここまでか、と思ったとき、「第ほにゃらら問!(うろ覚え)」というセリフとともにおっさんが殴りこみに!!!

 

お、おっさ~~ん;;;

 

2人は命からがら逃げ切ります。

主人公はリストラされてしまったりなんだりいいことはなかったけど、なんだかんだおっさんと一年を乗り切ります。そして、別れのクイズの時。

 

スペイン語では『アミーゴ』中国語では『盟友』、一緒にしゃべったり笑ったり喧嘩したり、そして時にはクイズを出して遊んだりする人の事を何という?」

 

答えは「友達」

 

でした。ここまでならめっちゃいい話なんですけどね、感動ものなんですけどね!オチがヤバかったんですよ!!!

更に月日が経ち、テレビで懐かしくクイズ王決定戦を見る主人公。しかし、最終問題に近づくにつれて、胸がざわめく。なんだ?この胸のもやもやは?

そして最終問題が出される。

その答えは「嫉妬」

 

ホモエンドかよ!!!!!?(喜)

 

これミスリード狙ってるのそれとも腐女子狙ってるのめっちゃ萌えましたありがとうございますありがとうございます(平伏)

クイズのおっさんと過ごした日々はかけがえのないもので、一緒に風呂にまで入った仲なんだから友達以上だとは思うんですよね。私はめちゃくちゃ仲のいい友達とでもあの狭い風呂に一緒に入れる気がしない。しかもタオルに空気入れて遊びながら(←かわいい)高橋一生が「そんな簡単なクイズじゃすぐ解けちゃいますよ❤」みたいなこと言ってたんですけど言い方が完全に語尾にハートマーク入ってましたね!!

もうカップルやんけ!

クイズのおっさんはクイズでしかコミュニケーションできなくて、それが通用するのは主人公がクイズ王だからで。そこでもうかけがえのなさがありますよね。出会うべくして出会ったみたいな。このポイントマーカーで線引いてプレゼンしたい。私の中でBLに限らず恋愛ものはかけがえのなさとかこの二人だから恋に落ちたっていう運命性が大事だから。

クイズ王×おっさんなのかおっさん×クイズ王なのかわからんけどめちゃくちゃ同棲ホモだった。二人ともかわいい。

基本的にBLはくっつくまでの過程とか葛藤が好きなんですけど、ただいちゃいちゃしてるのもいいかもな……と思った作品でした。BL作品じゃないんだけどさ!!

よしながふみの今日なに食べた?みたいな距離感が好きなんですよー!同棲いいなー、ほっこりするなー、叶わない夢なんだけどさー。あんまりラブラブだとクソ…リア充が…犬のうんこ踏め…ってなってしまうので。二次元にすら嫉妬しますからね。そういう悲しい生き物なんです。

原作があるそうなので、買ってみようかと思います。

【感想】つまをめとらば/青山文平 このブロマンスがすごい!2016

ブロマンスって言葉をご存知だろうか。

ブロマンス(Bromance)とは、2人もしくはそれ以上の人数の男性同士の近しい関係のこと。性的な関わりはなく、ホモソーシャルな親密さの一種である[1]。Wikipediaから引用

つまり男同士の熱い友情な訳だが、腐女子は大変こういうものが好きだ。友情と恋愛感情は別だと解ってるんだけど、(腐女子自身も友達に恋をしない人の方が多いし)なんか萌えちゃうんだよね。
多分、男同士の友情って女にはどうしても分からない領域のことだから、特別に感じるんだと思う。少年マンガの親友と書いてライバルと読む関係性がとてもキラキラしているように見えるのだ。
男性が思う女子同士のお風呂事情みたいな。(よくアニメでバストくらべあいっことかみるが、バストについては気を使って何も言わなかったりする)
ともかく!腐女子以外がこのブログをみにきているかは謎だけど、ブロマンスは腐女子の憧れなのです。

まあ、一口に腐女子と言っても野生のポケモンのごとく色々タイプがいるわけで。なんでもBLに変換して(画鋲×壁とか)口に入れるタイプもいれば、偏食家もいる。二次創作にしか萌えない人もいるし、一次創作が好きな人もいる。

私はBL的な意味合いではなく、ブロマンスが好きです。ぶっちゃけ男同士の友情に夢を見ちゃってる人です。アイドルはトイレいかないもん><と同等くらい夢見てます。だから、これから語る感想もオイオイ現実は違うぜ!と思っても全て夢を見ている私の妄想だとご理解いただきたいです。夢ぐらい見させてくれ。

長い前置きになってしまいましたが、今回腐女子腐女子じゃない問わず紹介したいのが、今年直木賞を取った「つまをめとらば」です。
ジャンルは時代小説で、短編集という形になっています。
つまをめとらばというタイトルから連想するのは文字通り妻と夫でしょう。実際この本の内容は妻と夫に関わる話ばかりだ。しかし、表題作の妻をめとらばは違う。
江戸時代の隠居した武士二人の話である。

山脇貞次郎と堀川省吾は幼なじみだ。しかし、ここ十年は疎遠だったので、二人はお互いのことをよく知らないまま偶然再会する。ひょんなことで堀川は山脇に家を貸すことになる。なんでも、世帯を持ちたいからだそうだ。

ここまでが冒頭で私の中ではすでに熾火のごとく萌えが燃え始めていた。え!?もう!?ってかんじかもしれないが、幼なじみってワードは大好物です。ありがてぇ…ありがてぇ…。
世の中のラブコメものも幼なじみがヒロインとしていることが多いと思います。それは幼なじみという属性がみんな大好きだし、あこがれがあるからだからだと思う。実は平安時代からある属性だったりする。*1男の幼なじみだとライバル性が強いですよね。ポケモンのレッドとグリーンとか。そんなわけで、もれなく私も大好きです。

しかもただの幼なじみじゃない。省吾は昔貞次郎を虐めていた。しかし、成長してからは、勝てなくなってしまった。そこで仕返しにくるのろ覚悟していた省吾だったが、貞次郎は態度を変えず、省吾が剣道で勝ったら「やっぱり省ちゃんは強いなあ」というのだ。

めっちゃ萌えませんか!?

省吾はこの貞次郎からの赦しを借りだと思ってるんですよ。「やっぱり省ちゃんは強いなあ」という一言で、身体的にも精神的にも負けたと思ったのだ。子供の頃のことをずっと覚えていて、借りだと考えている。一方貞次郎はなにも気にしていない。お互いの関係を対等だと思っている。こういう対等に見えて実はコンプレックスを持っているとか、アンバランスな関係がすごく萌える。

かくして、一緒に暮らし始めた二人。しかし、一向に『妻』は姿を現さない。
そして、貞次郎が算学の師範ということを始めて知る。

「俺はおまえのことをなにも知らなかった、ということだな」
目の前の貞次郎は、並べ替えられた本の山のようだった。以前と同じようでいて、まったく変わっている。
「お互いさまだ」
省吾に顔を向けて、貞次郎は言った。
「俺も、おまえのことをなにも知らん」
そして、つづけた。
「おまえが俺を知らん以上に、俺はおまえを知らん。いま、なにをしているのか、なんでそういう仕儀に至ったのか。俺はいまそれを語ったが、おまえはまだなにも語っておらん」

幼なじみで、一見近いように見えて、実は遠い存在だということがわかる。偶然であって、お互いを知ることからまた友人関係がはじまる。運命的だ。
そう言われて省吾は自分のことを語り始めた。今まで娶った三人の妻のことを。


それからひと月経っても貞次郎が世帯をもとうと思っている女が現れることがなかった。しかし、省吾は女を心待ちにしていなかった。

自分がなにを好むかは、ほんとうに好むものと出逢って初めて分かる。省吾も、ほんとうの平穏を知って、それが自分にとってなにより大事と気づいたのだった。そして、その最も大事なものを得るためには、貞次郎という相方が要ることにも気づいた。
(中略)
男と暮らすということは、こんなにも平らかで、穏やかなのかと思った。
むろん、男ならば誰でもいいはずもない。しかし、穏やかな暮らしを共に送るための最良の男と、穏やかな暮らしを共に送るための最良の女のどちらかを選ぶとすれば、自分はまちがいなく、最良の男のほうを選ぶだろうと思った。

ここの文章とてつもなくブロマンスが凝縮されていると思いませんか?
妻といるときの省吾は平穏とは無縁だった。省吾が争いを好まないため、妻に合わせてきたからです。結婚したならば、どちらかが、あるいはどちらもが譲歩しなけらば成り立たないからです。けれど、今まで結婚してきた女達は「自分が一番正しい」という信念をもった女達だった。それに比べて気の置けない友人というのは、好き勝手言い合える。やはり同性と異性では態度が変わってしまう。異性の前では自分を取り繕ってしまう。(自然体でいれる男女もいるのかもしれないけれど)
え?え?なにこれ同人誌???(表紙二度見)な、な、直木賞だ~~~~~!やったね公式でした!ってかんじ。
ぶっちゃけこの時代特有の衆道文化の話にも少し触れて、省吾も違和感はないと思う。しかし、その後で男を連れ合いとして好きになるのは無理だときっぱりという。なんとなくその気持ちは私にも解る。恋愛に等しい友情ってあるよなあっていう話。私も思春期の頃、大好きな友人と共にいたら、いつまでもこのままでいたいと思ったものです。友人に嫉妬したり、疑似恋愛のような感情を抱く人は少なからずいると思う。
省吾も貞次郎も相手に自分を投影してる部分があるのかもしれないと思った。


そして、最後のたたみかけが最高に萌えるポイントである。すこし長いが、抜粋するので是非噛みしめてほしい。

「おまえんとこの塩梅はどんな具合だ」
「梅一斗につき、塩二升五合といったところだ」
「少し甘いな」
「そうでもあるまい」
「それでは日持ちがせんだろう」
梅の話はまだつづいた。
「三度の夏は越えられんぞ」
「越えられんか」
さすがに、それはない。
「ああ」
「味噌はどうだった」
潮時だと、省吾は思った。
「おまえはどうだった」
貞次郎はまだぐずった。
「俺の口には合わなかった」
「俺もだ」
(中略)
「算学の話はどうだ。しなかったのか」
「した」
すっと、貞次郎は答えた。
「したが、少しだけだ。俺は算学の話を少しではなくしたかったが、すぐに味噌の話に戻った。この界隈で、他に買っていただけどうな処の心当たりはございませんでしょうか、ときかれた」
「そうか」
「たいしたものだな」
空を見上げて、貞次郎は言った。
「ああ、たいしたものだ」
「どうやっても、かなわんな」
「ああ、かなわん」
「省吾」
意を決したように、貞次郎は名前を呼んだ。
「ああ」
「俺はここを出ていくことにしたよ」
「そうか」
その日は梅雨の晴れ間で、空が抜けるように青かった。
「やはり、あの煮豆屋の女と一緒に暮らすことにした」
「踏ん切り、ついたか」
「ああ、佐世と会って踏ん切りがついた。張り合っても歯が立たん。俺は女に頼ることにする。やはり、女に死に水をとってもらう」
「決めたのなら、是非もない」
「ここで女と暮らしてもよいかと思ったのだがな。ここだと、未練が残る」
「なんの未練だ」
「一度は爺二人でずっと暮らしていこうと思った未練だ。せっかく踏ん切ったのに、またずるずると尾を引きそうな気がする」
「そうかもしれん」
「おまえはどうする」
「さあ、どうするかな」

なんでもない会話を交わすことで、迷いが読み取れる。このまま平穏で停滞した時をすごすか、女とすごすか。結局貞次郎は平穏より女を選んだ。省吾の顔を見て、煮豆屋の女を見初めた自分の目に狂いはないと知ったし、佐世との再会を経て、女は強いということを知り、「踏ん切り」がついたのだろう。
貞次郎曰く、男だけで暮らしてゆくのは「気概も力も足りない」から暮らしていけないのだという。平穏は停滞だと思う。だから、戯作や算術の源であった「毒」が薄れていったのだと思う。このまま二人で暮らしていったら、生ける屍のようになっていたのかもしれない。
多分、女と暮らすことに決めた貞次郎は二度と省吾のところには戻ってこないのだろう。戯作をやめてもいいか、このままの平穏でいいかと思っていた省吾は、貞次郎が出て行くことを受け入れたが、そのとき何を思ったのだろうか。また、もとの静謐すぎる孤独にもどるのだろうか。それを考えると切ない。
友情は恋愛の前では敗れてしまうという切なさがたまらなかった。


この本に赤ペンとマーカーで受験前の参考書のごとく萌えポイントを書き込みして誰彼かまわずプレゼントしたいです。

今回はブロマンスに萌えたから色んな人におすすめしたい!という気持ちでこの記事を書いたので、表題作に触れるだけで留めるけど、他の作品も味があって面白いのでこの本自体をダイレクトマーケティングしておきます。
未読の人は是非妻をめとらばだけでも読んでほしい。そして私とブロマンスの世界に浸ろう。

つまをめとらば

つまをめとらば

*1:伊勢物語の筒井筒

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